301.
S中に通っていた頃のある日曜日、オレは寝坊して誰もいなくなった
茶の間で一人朝飯を食っていた。
静か過ぎてつまらないので、TVをつけてみるとNHKで中学放送陸上
大会とかいうのを放送していた。
駒沢の陸上競技場で折りしも長距離走が始まっていた。
朝刊を見ながらメシを食い、TVも見るというオヤジ技をくりひろげて
いたが、ふとTVを見ると長距離が無事に終了するところとなっていた。
よく見ると、ずっと後ろの方で息も絶え絶えでフラフラになっているヤツが
いた。
「うわ、恥ずかしいやっちゃのう、一人だけバテてるぞ」と思っていると、
こいつが見たような顔である。 ? すると「S中学のS田君、今ゴール
ですっ! 会場からは暖かい声援…」とアナウスっ
こいつは近所の自信過剰陸上少年だったのだ。
月曜日の学校が待ちどうしかったのは初めてのことだった。
302.クランツさん
小学生の時。お昼休み終了の5分前、
いじめられっ子のS君は力自慢のT君に回旋棒へと誘われました。
嫌がるS君の手にバーを握らせると、凄い勢いで回旋棒をブン回すT君。
みるみるうちにS君の体は浮かび上がり、遂には地面と平行に。
「ウワァァァ---------ンンン」とS君の悲鳴がこだまする頃、休み時間は終了。
汗まみれのT君は校舎へと去っていきました。
…S君が5時間目の授業に顔を見せたのは30分後。
窓際のヤツの報告によれば回転終了まで5分、
平衡感覚の失われたS君が校庭を縦断するのに10分かかったそうです。
あ、言うまでもなくワレワレの教室は4階のいちばん奥でした、、
で、時は経ち数年後。
中学でも相変わらずのいじめられっぷりを発揮していたS君、
いっときの行方不明期間を挟み、ワレワレの田舎を根城にする
小さな「ヤ」系組織に入会した模様。
一方のT君は高校卒業後、東京の大学へ。
大学の夏休みを利用して久しぶりの帰省中、
旧友たちと居酒屋で歓談していたその場にS君が登場したそうです。
もちろんムカシの復讐…のはずもなく、たまたま一杯飲みに来た様子。
細身ながら身の丈180を超え、金色の装飾具も眩しいS君でしたが
旧友たちは目ざとく見つけて「あ、Sだ〜!」。
S君はゆっくりとテーブルに歩み寄り余裕の笑みを浮かべると
T君に向かい「よぉ、T」。
次の瞬間、T君のストレートがS君の顔面にヒット。
その後のS君、相変わらずのやられっぷりだっだとか。
「それ、あんまりじゃねぇ?」
成人式でこの話を聴き、少々ウケながらもT君に尋ねると
「いやぁ、呼び捨てにされた瞬間、つい…」とのコトでした、、
303.
小学5年生の時。
友達との間でかんしゃく玉がブームだったんだけど、
ある時、放課後にかんしゃく玉数袋を買って使い、1袋は残して制服のポケットに入れておいた。
次の日、授業で図書室に行ってみんなで本を読んでたんだけど、
担任の先生が「おい○○、制服汚れてるからはたいてきてやるよ」と言ってくれた。
確かに、毎日泥だらけになって遊んでる俺の制服は、その時とても汚れていた。
何の疑問もなく先生に制服の上着を渡し、本の続きを読んでいたら、外から先生が帰ってきた。
驚いたような顔の先生の手には、穴が開いた俺の制服が・・・。
怒られはしなかったけど、担任の先生はさぞびっくりしただろうと思う。
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